エンジンが掛からない原因は? 焼き付いたので、82.1ccへボアアップ !! 焼き付き防止セッティング編! AF27 スーパーディオ
今回は、AF27 スーパーディオのエンジン全くかからないので、おそらくが焼き付いたのであろうという事で、これを機に82.1ccへボアアップしてみようと思います。
ちなみにそれ以外の要因として、
・プラグの劣化
・プラグコードの断線
・CDIの故障
・キャブレターのつまり
などがあげられます。
ただ今回は突然失速したり、エンジンパワー不足になったりと焼き付きの症状が出ていたので、まずは、焼き付いたシリンダーの取り外しからスタートです。
まずは、カウル・チャンバー・ファンのカバーを取り外したところから説明します。
プラグコードとプラグを外したら、シリンダーヘッドがM10?のボルトで4点止まっているので、外しましょう。
取り外すと、シリンダーが見えてきます。
焼き付いていて外れにくいので、内部に少量のオイルをたらしシリンダーの滑りをよくさせた状態で、少しづつストロングツール(Strong TooL) 2WAYハンマー パイプ柄 30mm 02406
で叩きながら取り出します。
シリンダーを取り外すときには、クランクケース内部にゴミが入らないようにウエスを中に入れておきます。
それが出来たら、ピストンピンとコンロッドでつながっているサークリップに取り外します。
外すときは、くぼみみたいなところにペンチを入れて取り外せばいいのですが、今回手工具がなかったので、マイナスドライバーで・・・
ちなみに、パッキンはオルファ(OLFA) スクレーパーL型 35LB
などで取り除き、その後面取としてJTC オイルストーン 細目 車輌整備 特殊 工具 SST エンジン ヘッド オーバーホール C-0100
とSK11 オイルストーン専用油 100ML
を使用して綺麗にします。
サークリップを片側だけ外すことが出来れば、あとは、ピストンピンとシリンダーを分離することが出来ます。
それが出来たら今度は、BRAKE(ブレイク) スーパーディオ DIO ボアアップキット AF27 AF28 50mm 81.2cc ホンダ 原付エンジン用カスタムキットboaup_D31
を組み立てていきます。
まずは、シリンダーヘッドのあたり面の角にバリが出ていたりするので、そこを1000番での耐水ペーパーにオイルをつけてサンディングします。
この時、内部になるところは、サンディングしません。
シリンダーポートは一切に触れず、あくまで角のみを手で触って、引っかかりがない程度にサンディングします。
それが出来たら、今回は2stなので、CASTROL(カストロール) エンジンオイル POWER1 RACING 2T FD 全合成油 二輪車2サイクルエンジン用 0.5L [HTRC3]
で内面を軽ーく撫でます。
結構べったり気味で構いません。
サークリップを片側のみ入れておきます。
この部分にも、オイルを少々たらします。
今度はピストンリングを取り付けるのですが、通常、リングの取り付け位置は、リングに刻印されている通りに取り付けるのですが、今回は、指定がない商品なので、切りかけの向きと位置だけ指定があるので、これを合わせます。
ピストンに小さな丸いぼっちがあるのが解りますよね?
これに合わせてください。
それが出来たら、ピストンリングにオイルを少量たらします。
今度は、シリンダーとピストンピンを接続します。
片方は最初につけているので、ピンを入れたら、蓋をするようにもう片方のピンを取り付けます。
取り付けの時、シリンダーの上部に矢印がありますが、この矢印を排気側に向けてください。
今度はクランクケースの部分のパッキンを取り付けるのですが、取り付ける前にパッキンにもオイル塗りこんで下さい。
今度はシリンダーブロックとシリンダーを入れる時、シリンダーリングを縮ませながら、シリンダーブロックに入れ込みます。
軽ーくゴムハンマーでトントン左右均等に叩きながらオイルをつけて入れていきます。
シリンダーブロックとシリンダーの嵌め合い合わすために、ファンを手で回して、シリンダーを何回か上下させます。
シリンダーヘッドを取り付ける時には、ボルトを手で締めた状態で、再度シリンダーを上下にします。
シリンダーが上下する際、極力負荷をかけないために位置合わせをする感じですね。
それが出来たら、今度は、対角線上に少しづつトルクレンチで締めていって下さい。
あくまで少しづつです。
ここが一番重要なので、気を付けてください。
シリンダー内部、可動部分などすべての場所にオイルを塗布することは忘れないで下さい。
今度は、キャブレターのメインジェットを#85に変更し、オイルの吐出量も変えます。
ちなみに、メインジェット#85だと、上から下まで回り、最高速 時速85km程度出ます。
ただし、熱処理を行っていないので、焼き付きの恐れがあります。
メインジェット#88番だと、かぶり気味となり、最高速は時速72km程度に抑えられます。
熱処理を行っていない現時点では、安全パイを取って、かぶり気味にしたほうが良いかもしれませんね。
バイクのメインジェットに関する情報については、他のページで紹介していますので、そちらを確認下さい。
尚、オイルは特に重要で、吐出量が純正のままだと焼き付いてしまうので、オイルポンプの改良をするのか?ガソリンとオイルの混合をするのか?のどちらかを選択します。
今回は簡単な混合を選びます。
ガソリン50に対し、オイル1の割合にします。
3Lタンクに対して60ccのオイルを入れます。
ちなみに、この時オイルは純正を使わず、グレードの高い2stオイルを使います。
で、ここ問題なんですが、ボアアップすることで、絶対的に熱量が変化します。
そもそも全てが50cc用に作られているので、これだとクーリングが間に合わないので、気持ち程度にスーパーディオZX ライブディオZX タクト 強化クーリングファン 軽量ファン 強化ファンを入れることをお勧めしますが、おそらくこれでもまだ足りないと思います。
出来れば水冷にして、熱量を下げることをお勧めします。
さらに、アクセル開ける時にも、慎重に開けて、全開走行をずーっと続けるようにしないで下さい。
この状態だとこれだけやっても焼き付く可能性やクランクシャフトが絶えれない恐れもありますので。
ちなみに、この商品でボアアップして、もう結構経ちますが、焼き付いていません。
焼き付く人もいるようですが、施工方法とオイル管理、熱処理方法、アクセル全開時の時間、つまりおおかた熱処理に問題があるんだろうと思います。
施工では、少しでもシリンダーの動きに負荷をかけないように位置調整をしっかり行い、ボルト締め付けはトルク管理は当然の事として、ゆっくりと少しずつ対角線上に閉めていく事を行い、オイルは、通常通りオイルを入れながら、更にはガソリンも上記のように混合ガソリンを使い、クーリングも行えば、最低限問題ないと思います。
一番重要なのは、アクセル全開時の時間を短縮することであり、ゆっくりと開けていき、最高速で走り続ける事をしなければ、この状態で問題はありません。
絶えず全開走行をしたいのであれば、水冷方式をとるのは、必須作業になります。
クーリングファンのみで行いたいのであれば、足元のカウル類は極限まで取り除き、とにかくエンジン回りに直接走行風が当たる様にもしなければならないと思います。
それも困難な状態であるならば、上記のような使い方で走ることをお勧めします。
ついでなので、マフラーをバフ研磨してピカピカにしました。
マフラーは後日スーパーディオ スーパーDIO AF27 AF28 AF18 AF25 チャンバー マフラー
に変更で、パワーフィルターを使用しています。
今回のボアアップで、私の思い描いていたスクーターとは別物になりました。
恐ろしいほどのトルクアップで、簡単にウイリーしてしまうバイクになってしまいました。
軽ーく乗るスクーターって感じだったのに、緊張して乗るようなものに変化してしまいました。
お客様から私への成績表です。
ポチっと押してくれた数が多ければ、それを指針にして活動を行なっていきます。