サーキットを走る為に必要な事。ペーパーロックを防止するブレーキフルード交換編 GSX-R1000 K4 逆車
本日はスーパースポーツバイクのブレーキに関するお話になるんですが、その中でもフルード液について、お話をしていきたいと思います。
ブレーキフルードは、普通の走りをしている分には、何ら関係のない話なんですが、これからサーキットに行くような人には、とても大切な話となります。
サーキットや峠などを激しく走るような人の場合、ブレーキディスクの温度が高くなり、そして、ブレーキホース内のフルード液が沸騰して気泡ができ、最終的には、ブレーキを握ってもスカスカな状態(ペーパーロック)等を起こします。
こうなってしまったら後の祭りで、壁に激突する他ないです。
峠などでも坂道の途中に、緊急避難場所等がありますが、あれは、普通に走っていても、ペーパーロックが起こったりする場合があるので、その時の避難場所になっています。
これから話す内容については、峠などでエンジンブレーキをあまり使用しないで、ブレーキを多用する走り方する人にもお役に立つ話です。
今回は、フルード液を「通常のDOT3」から「DOT5.1」に変え、沸点を上げて、ペーパーロックを避けようと思います。
それではスタートです。
まずSSは、フロントダブルディスクになりますが、二つ一遍に行うのではなく、片側のみ最初に行います。
ブレーキキャリパーの上部に、このようなゴムキャップがはまっているので、これを取り、
中空ボルトを少しだけ緩めます。
緩めると、ここからフルード液が排出されますので、この中空ボルトの先端に
ブレーキフルードチェンジャーセットを使用します。
フルードチェンジャーは、コンプレッサーと併用しますが、ブレーキホース内を負圧にすることで、フルード液を簡単に回収することが出来る優れものです。
フルード用の注射器アクティブ(ACTIVE) エア抜キポンプ (チューブ付) 14600001については、マスターシリンダー内にフルード液を入れる際に使用します。
こぼすと塗装がはがれてしまうので、注射器を使用するのが賢明です。
マスターシリンダーの蓋を取ると、パッキンなどがあります。
それも取り外した状態で、フルードチェンジャーを使用して、マスターシリンダー内のこの位置までフルード液を回収します。
この状態よりも多く回収すると、エアーがまた噛んでしまうので、必ずここで止めて下さい。
噛んだら、噛まなくなるまで再度フルードを巡回させないといけませんから・・・
フルード液を補充し、再度チェンジャーでフルードを抜き、フルード液が完全に入れ変わるまで行って下さい。
それが出来たら、中空ボルトを締めて終了です。
次に逆側の中空ボルトを緩めて、同じことを繰り返します。
今回使用したフルードは[ワコーズ] SP-R スーパープロレーシング ブレーキオイル.500ml / T171です。
レースでの実績も多数あり、レース中最後まで安定したブレーキ性能を発揮させるそうです。
使用してみた感じ、ブレーキを多用するシーンでのブレーキ性能が落ちるような今までの感じは、まったく無くなり、カチッとした感じが持続します。
普通に走っている人達にとっては、オーバースペックですが、峠などを走ったりする時の保険に使用するのもありですね。
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