犯罪を犯して、警察に捕まるとどうなるのか?時系列
本日は、警察に捕まるとどうなるのか?についてお話していきたいと思います。
出来れば、警察のご厄介になることは避けたいですが、自分では犯罪を犯して生きているつもりがなくとも、ある日突然、冤罪で捕まる事もありますからね。
そうなった時の時系列について、お話をしたいと思います。
まず、逮捕は3つの要素に分かれます。
・通常逮捕
・現行犯逮捕
・緊急逮捕
です。
万引きとか、痴漢などは現行犯が基本ですよね。
通常逮捕は、裁判所から令状を取得して、後日逮捕しに行きます。
緊急逮捕については、そのまんまで令状を取っている時間も無い状態の犯罪の逮捕の場合を言います。
ちなみに逮捕された瞬間から、極めて高い確率で犯罪を行っているという容疑が掛かっている「被疑者」となります。
この時点では逮捕はされていますが、あくまで容疑があるだけの人です。犯人ではありません。
犯人として確定する「受刑者」になるのは、この次の次です。
ちなみに、逮捕された瞬間から、外部との連絡は取れなくなり、所轄の警察署の留置所に入れられます。
尚、逮捕の状態によってことなり、
・現行犯逮捕であれば、所轄の警察署
・通常逮捕であれば、捜査本部が置かれている警察署
となります。
警察署に連行されると留置所の入る前に、写真と指紋採取をします。
写真と指紋は強制で、DNAについては任意で取得します。
そして、取り調べを行いますが、その時、「警察捜査における取り調べ適正化指針」において「被疑者に触れる事も禁止されている」ので、建前上は、暴力を振るわれない事になっています。
一昔前は、かなりひどかったみたいですが、今は容疑を認めているのであれば、紳士的に対応して頂けます。
ただ、ここも色々あって、もしも取り調べ中に被疑者が暴れたりすると、警察用語で「制圧」、つまり、オブラートに包むと「抑え込む」という名目で、暴力を振るわれるらしいです。稀なケースですが・・・
そのように被疑者を誘導して、わざと制圧する場合もあるようです。
また取り調べで警察が高圧的にきた場合、先述の内規で「殊更不安を覚えさせ、又は困惑させるような行動をすること」に違反する行為になります。
取り調べでは、具体的に
・弁解録取書
※ 事件の内容に関する被疑者の言い分
・身上経歴書
※ 生い立ちや経歴
の二つの供述調書を取ります。
この調書では、
・黙秘権
※ 言いたくない事は言わなくてもいい権利
・調書の書き直し
※ 調書の内容に不満があれば書き直しを要求することが出来る。
・1日8時間を超える取り調べをしてはいけない
・午後10時から翌朝5時までは取り調べを行ってはいけない
等が被疑者の権利とあります。
ただし、時間の制約に関しては、警察署長の許可があれば延長することが出来ます。
調書は、印象操作を上手く行ってきたりするので、全てをしっかり確認して、少しでも気に入らないところがあれば訂正してもらう事が大切です。
ここで作成する供述調書が、これから始まる起訴された時の一番の証拠となるので、絶対に妥協してはいけません。
心配な人は黙秘権を行使して、検察に行った時に弁護士を呼んでもらうといいでしょう。
どうしても納得できないのであれば、供述調書には絶対に署名してはいけません。
署名しないと罪になる訳では無いので。
で、この供述調書を取ったら、留置所に入れられます。
留置所に入る前に、身体検査で裸になり、危ない物や違法な物を持ち込んでいないか検査されます。
基本的には自由な服装で大丈夫ですが、紐になるようなものはダメなので、ベルトや靴紐は一時的に没収されてしまいます。
そうなると、結果的にはスエットみたいな服装になってしまうんですよね・・・
尚、浴槽グッズとなるシャンプーや石鹸、タオルなどは警察で強制的に買わされます。
この分のお金は、最低でも持参をして、お金に余裕があれば、ご飯なども自分で購入できます。
留置所までの生活は、比較的自由だったりします。
ちなみに留置場は、逮捕した瞬間から48時間までしか拘束できないと決まっていて、それ以上行う事が出来ません。
よくテレビで罪状を言って、○○時○○分通常逮捕!と言っているシーンありますよね?
あそこからカウントされます。
留置所が終わると、今度は検察庁に護送されます。
ここの移動が、一日ですね。
移動はそこまでかからなくても、待機が長いですよね。
しかも、ここから私語禁止で手錠付けっぱなしになります。
ここで、被疑者から「被告人」となります。
そして検察では、警察で取り調べを受けた調書に間違いが無いか?チェック機関としての役割もあります。
警察で聞かれたことと同じような事を聞かれますよね・・・
検察では勾留されると、ほとんどの場合、延長延長で20日勾留されます。
そんなこんなで、留置所と拘置所で合計23日程度の勾留をされることになります。
ただし、無意味に勾留されている場合、この事を違法として不服申し立てする事も出来て、これを勾留決定に対する準抗告といいます。
これは弁護士にやってもらうといいでしょう。
甘んじて、この勾留を受けるのであれば、それでも構いませんが、この間仕事も出来ません。
そんなこと考えると、比較的軽い罰金刑ぐらいであれば、仮に犯罪をやっていなくても、やっていない罪を認めて罰金払っちゃった方が得だと思って、受け入れる人も多くいるようです。
この事が顕著なのは痴漢冤罪ですよね。
迷惑防止条例の範疇であれば、書類送検で終わると思います。
ちなみに、一番早い釈放は、略式手続きによる釈放で、軽い刑であることが前提ですが、罪を認めれば、「裁判なし」の「罰金刑のみ」で「釈放」されますが、デメリットも存在します。
デメリットといえば、前科が付くことで、旅行の際は、ビザの申請が必要になったり、類似刑の場合、累犯となって刑が重くなるという事になります。
尚、検察で勾留中は、弁護士との接見については、24時間如何なる時も優先的に行う事が出来ます。
素直に認めなかったり、重罪となると接見禁止措置を取られることもあるようです。
ちなみに弁護士には、
・当番弁護士
・国選弁護人
・私選弁護人
とあり、当番弁護士は、刑事事件を率先して行う弁護士が24時間以内に当番にあたっている者が、1回だけ無料で行っていただけますが、次回から有料になります。
私選弁護人は、高額な費用を払って自分で誰に弁護してもらうか決める弁護士です。
しかし、注意したいのが不起訴案件に簡単になりそうにも拘らず、保釈請求手続きや示談交渉などで「被疑者」からお金をたくさん取ろうとする悪徳弁護士もいるので注意が必要です。
国選弁護人はお金のない人に対して行う弁護ですが、一定の条件があり、「起訴されてから」でないと利用できない点、資産や不動産などをあまり所有していない人になるので、基本的には普通の人は原則使えないでしょうね。
※尚、懲役3年以上の刑罰の場合は、起訴前でも国選弁護人を頼むことも出来ます。
ちなみに、資産の申告については「自己申告」なんですが、申請内容に虚偽が発覚すると、後で大変な事になるので・・・
全てにおいて言えますが、拘留されている期間中は、外部と連絡が取りずらい状態になっているので、原則、警察の担当官に頼んで手配します。
しかし、人によっては、色々嘘というか、嫌がらせをする人もいるみたいですよ・・・
このようにして検察の取り調べを行い、最長20日勾留され、「起訴するか?」「不起訴処分にするか?」審議の上、決定します。
不起訴となれば、ここで釈放されますが、起訴となれば、後日「裁判所」で刑期について協議します。
そして、裁判が始まるまでの間、保釈申請によって「一時的」に社会に復帰することが出来ます。
保釈申請とは、裁判中に裁判に出廷することが前提として、その間は「一時的」に社会に復帰する申請の事を言います。
裁判によっては何か月も掛かる事もありますから。
但し、保釈申請が通らない場合もあって、
・逃亡、証拠隠滅する恐れがある場合
・事件の関係者に危害を加える場合
・累犯者
・住所不定
の場合は難しいでしょう。
よくいう「保釈金」と言われるものは、先述した通り、裁判に出廷するのが前提として預ける「保証金」のようなもので、裁判が終了すれば、返ってきます。
ただし、分割には出来ないので、一括で支払う必要があります。
要約すると、
逮捕 留置場 48時間拘束(2日間)
↓
警察から検察に護送 検察で拘留24時間(1日間)
↓
検察 拘置所勾留最大20日(合計23日間)
↓
起訴されると裁判を行う。 裁判中は保釈申請出来る。
不起訴の場合、そのまま保釈。
起訴され、実刑になると、ここから被告人から「受刑者」に変わります。
「執行猶予」処分となれば、とりあえず一般社会に復帰出来ますが、猶予期間に何かを起こせば、執行猶予の刑期 + 逮捕された時の罪名の刑期 が加算されて、刑罰となるので、注意が必要です。
大まかこんな感じですけど、冤罪でもこれだけ行うので、本当に怖いですよね・・・
冤罪を生み出さない為にも女性専用車両を強制的に行って、「女性」と「男性」は完全に分けてほしいものです。
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