エンジン焼き付きの為、シリンダーを自分で交換!!腰上OHのやり方! Dトラッカー KLX250
以前より、エンジン付近から、シリンダーリングが破損したようなジリジリ?カンカン?とした感じの異音が発生していたので、自分で腰上OHを行いたいと思います。
アイドリング時のエンジンストップやシリンダーリングの破損からくる音からして、おそらく焼き付きというか抱き付き初期状況だと思うんですけど、そう長く持たないと思うので、とりあえず交換していきます。
ではスタートです。
なにあともあれ、クーラント液とエンジンオイルを抜いていきます。
エンジンオイルの抜き方は違うページに記述しているので、確認してください。
クーラント液については、ウォーターポンプの下にドレンプラグがありますので、ここを緩めて、クーラント液を排出します。
ウォーターポンプドレンプラグの外したら、ラジエターキャップを外します。
これを外すと、ドバドバとクーラント液が出てきます。
まずはプラグコードを外し、
ファンがあると外れにくいので、ファンを外します。
シリンダーヘッドカバーのボルトを3本外します。
これを外すとパッキンと一緒に外れますが、組み付けるときには、半月になっている所に カワサキボンドシーラント56019−120 を塗布します。
サブテンショナーを17mm?のレンチで外し、
(締め付け時は15N.m)
カムテンショナーも外します。
(締め付け時は、キャップボルト側15N.m、取り付けボルト側9.8N.m)
カムテンショナーの調整については、他のページに記述しています。
キャブレターとのつなぎ目を外し、
オイルパイプバンジョボルトを外します。
ちなみに、取り付け時は20N.mで締めてください。
サーモスタット側を外し、
(締め付け時は9.8N.m)
キャブレターに繋がっているクーラントのホースを外し、
マフラーも外したら、ウォーターポンプ側からきているつなぎ目も外します。
タイミング点検用キャップとローターボルトキャップをマイナスドライバーで外し、
ローターボルトは17mm?だったかな?これで、反時計回りに回して、
点検用窓から見える切りかけとローター側のTのマークを合わせます。
今度は、カムシャフトキャップボルトを外します。
組み付けの時は、中心から対角線上に外側へ向かって少しずつ締めていき、最終的には、12N.mで締め付ける。
外すときは、逆の手順です。
カムシャフトキャップボルトを外したら、とりあえず、カムチェーンが外れないように、紐で結わいておきます。
この状態で、カムシャフトを外します。
カムシャフトを外すと、その下に10mmアレンボルトがあります。
これは普通の手工具では外せない大きさなので、別途六角レンチ8mmIceToolz(アイスツールズ) L形六角レンチ・6本セット 36Q1/2・2.5・3・4・5・6・8mmを購入しましょう。
これを4か所外したら、6mmのボルトが2本あるので、忘れずに外してください。
取り付けの時には、対角線上に締め込んでシリンダーアレンボルトは46N.mで本締めします。
ちなみに、6mmシリンダーヘッドボルトは12N.mです。
プラスチックハンマーで叩いて、シリンダーヘッドを外します。
シリンダーヘッドが抜けずらい時には、少量のオイルを垂らして滑りやすくしてから、外します。
外れたら、新しいシリンダーを取り付けるんですけど、取り付ける前に、まずは今付いているシリンダー外さないといけないので、シリンダーピンを外します。
サークリップは、マイナスドライバーのようなものでこじれば外れます。
片方外れたら、そのままシリンダーピンをスライドさせて外します。
尚、外す前に、かならず、ウエスなどでクランクケース内に異物が入らないように養生してから行ってくださいね。
意外と、サークリップぶっ飛んでいくので・・・w
新しいシリンダー取り付ける時の注意点としては、シリンダー上部に矢印があります。 (この写真では見えずらいですが・・・)
この矢印を前方に向けて取り付けて下さい。
それが出来たら、シリンダーリングを取り付けていくんですが、下からオイルリングスチールリング、オイルリングエキスパンダ、セカンドリング、トップリングの順で取り付けていきます。
ちなみに、トップリングは表面加工の色が白色系であり、セカンドリングは黒色系です。
それぞれのRマークが、上になる様に取り付けます。
また、それぞれのリングの切りかけが120度毎になる様に取り付けます。
そして、それぞれのリング間にオイルを塗布して、
シリンダーヘッド側にもオイルを塗布します。
それが出来たら、今度は組み付けます。
ばらすときに、点検用窓から見える切りかけとローター側のTのマークを合わせましたが、この状態で、カムシャフトの排気側スプロケット(EXマーク)と吸気側スプロケット(INマーク)がシリンダーヘッドのカバー上面と合うようにします。(詳細は別途図で確認してください。)
組み付け時に合わなければ、ここで合わせる事。
ちなみに、EXマークからINマークの間は、チェーンのピンが32ピン入るようにします。
ここがしっかりあってない状態で組み付けると、破損の原因になるので、必ずしっかりとおこなうようにしてください。
これが出来たら、逆の手順で組み付けて完成。
最後にクーラント液を入れる時、ラジエターキャップ側から入れて、キャップはしばらく外したままエンジンをアイドリングして、クーラント液がなくなったら、補充を繰り返してください。
ある程度回したら、クーラント液が沸騰する前にラジエターキャップを締めて、再度ラジエターファンが回るまでアイドリングを続けます。
ファンが回ったら、エンジンを止め、エンジンが冷え切った状態で、リザーバータンクを確認します。
リザーバータンクのLOWレベルより下がっていればクーラント液を補充しますが、FULLレベル以上にクーラント液は入れないようにして下さい。
このようにして、俗にいうエアー抜きをしてから、バイクに乗る様にして下さい。
お客様から私への成績表です。
ポチっと押してくれた数が多ければ、それを指針にして活動を行なっていきます。