アルミホイールを自分で(DIY)塗装する方法! ※設備がなくとも、なんとかなる!!
本日は、自分で車のホイールを塗装する方法などについて、お話をしたいと思います。
といっても、個人が自分で行うには限界があるので、出来る限り安価で行える方法という事ですね。
しかし、その分、通常ホイールを塗装する場合と比べ、耐性は絶対に落ちますので、この辺を理解したうえで、行って下さい。
ちなみに、ヘルメットの塗装については、こちらから。
ヘルメットのシールドやヘッドライトの擦り傷については、こちらから。
さて、通常ホイールを塗装する場合、粉体塗装(パウダーコート)といって、粉末状のポリエステル樹脂を特殊なガンで吹き付けて、高温で焼付けする塗装方法が一般的です。
このようにする事で、強固な塗膜を形成し、剥がれにくいものとします。
特に、絶えず汚れや傷等にさらされる足回りのホイール等は、この方法が取られます。
しかし、これを個人が行うとなると、多額な設備投資が必要になってくるので、現実的な方法とは言えません。
なので、クオリティーを求めているのであれば、始めからプロに任せる事をオススメします。
耐性が劣ったとしても、自分で塗装してみたいということであれば、異なる方法で行う事も可能です。
今回、私が提案する施工方法は、ウレタン塗装となります。
これは自動車のボディーの塗装で使用されていて、ラッカー系の塗料と比べると格段に耐性があり、車に乗っている人であれば、誰もが一度は目にした事がある塗料ですね。
といっても、前述したパウダーコートから比べると格段に耐性は劣りますけどね。
それでは、まずは、ホイールを外すところから説明をしていきたいと思います。
車の下を除いてみると、このような凹みがあるかと思います。
そして、自動車のトランクの下をめくって見ると、予備のタイヤと共に、ジャッキ等が詰まれていると思いますが、このジャッキをこの凹みの部分にセットします。
真下から見ると、こんな感じですね。
ここにジャッキを入れて、車体を持ち上げます。
ちなみに私は、めんどくさいので、ある程度持ち上がると、このようなジャッキをフロント部分のフレームに宛がって、こちらでジャッキアップします。
ジャッキを使用するときには、必ずフレームの部分に、しっかりと当てるようにして下さい。
間違ってもFRP等に当てないようにしてください。
ちなみに、資金に余裕ある方は、車用のジャッキがありますので、それらを使用すると便利かと思います。
余裕ない方は、車載工具のみで行って下さい。
ある程度ジャッキアップしたら、今度はホイールを止めているボルトを取り外します。
この時、ホイールを完全に上げてしまうと、取り外しの時に回ってしまうので、注意が必要です。
ちなみに写真では、トルクレンチを使用していますが、インパクトがあれば、早く脱着する事が可能です。
費用を少しでも抑えたいのであれば、トルクレンチ一本で構わないと思います。
その理由として、ホイールのボルトも適正なトルクで締め付けなければいけないので、今後の事も踏まえて、トルクレンチを購入しておいた方が費用を抑える事が出来るので良いと思います。
「自動車ホイール用トルクレンチ」で検索して頂ければ、見つかると思います。
取り外す事ができたら、今度は塗装皮膜を剥がしていきます。
私の場合、少しでもサンディングの時間を短縮したいので、二通りの方法で行います。
一番最初に剥離材を使用して大まかな塗膜を剥がし、最後に、サンディングを行って、完全に除去していきます。
今回使用する剥離剤は、【金属用 強力剥離剤】 1000g 塗装 塗膜 剥がし コンクリートインダストリーです。
1kg×4ケ=4kgで、ギリギリ4本出来るぐらいなので、ちょうど良いかなーって思っています。
このほかにもデイトナ等の剥離材をありますが、ホイールにある程度劣化しているような使用感があれば、これでも十分に行えます(というよりも、ホイールの剥離については、これが良いと思います。)が、塗布する時には、「耐酸刷毛」を使用して、たっぷりと塗りつけて下さい。
たっぷり使わないと、綺麗に剥がれてきません。
ちなみにこの写真は、塗布して5分ぐらいの写真です。少しづつ塗膜が浮き上がってくるのが見てとれます。
この後30分ぐらい放置すると、全体的に塗装が浮き上がってきます。
浮き上がってきたら、へら等を用いて塗膜を取り除いて下さい。
取り除く事が出来たら、水でホイールを丸洗いして、剥離材を完全に除去して下さい。
ちなみに剥離剤を使用するときには、マスク・保護めがね・手袋等をして、皮膚を完全に覆うようにして下さい。
最悪、失明する場合もありますので、取り扱いには注意が必要です。
剥離材を使用して塗膜を取り除いていますが、実は、剥離材の使用をあまりオススメしていません。
その理由は、基材に対して、影響を少なからず与えてしまうからです。
そうはいっても、サンディングのみで剥離をする事は、とても根気の要る作業になるので、今回は剥離材+サンディングで行っています。
無論、剥離材を使用したくないのであれば、サンディングのみでも構いません。
サンディングのみで行う場合は、ヤナセ ユニロンブラックディスク ソフト NB02というものがあり、塗膜のみを削り取るディスクというものがあります。
しかし、一点ばかりに掛け続けると、基材を削り取ってしまうので、サンディングを行う時には、ディスクを柔らかく基材に当てるようにして下さい。
その後は、「ヘベルディスク」の#240 #400の順で、表面のスクラッチを綺麗にしていきます。
ディスクが入らない場所は、Aewio サンドペーパー 400 - #3000 丸型 8穴あき サンダー用 サンディングディスク 64枚に8タイプ(400 600 800 1000 1200 1500 2000 3000 各8枚) 塗装面の研磨、金属表面の錆取り 研磨、木工生地研磨などに (64枚に8タイプ #400 - #3000)やSUN UP ハンディーブラシ 先曲り ステンレスを使用して、根気よく磨いていって下さい。
ボルト部分は、棒グライダー等を使用して、小さめのフラップホイールを使用すると、楽に削る事が出来ます。
完全に塗膜を剥がす事が出来たら、番手を#600番まで上げて、スクラッチの傷を薄くしていきます。
塗装の8割は下地処理にあって、仕上がりの9割は下地といっても過言はないので、ここは妥協せず行ったほうが賢明です。
下地の研磨が終了したら、今度は脱脂作業になります。
脱脂作業の際には、【シリコンオフ 2L】 塗装下地の脱脂にとポンプスプレー アーチャン750(ポンプアップスプレー) シリコンオフ専用等がありますので、これで油分をしっかりと取り除くようにして下さい。
ここをしっかり行わないと、はじきの原因になったりしますので、注意が必要です。
なければ、シンナー等を使用して、油分を取り除いても構いません。
脱脂も完了したら、今度はマスキングになりますが、通常のマスキングだと、粘着力が弱いので、今回はガムテープを使用します。
といっても、ガムテープをそのまま使用しては張れないので、切り込みを入れて全体を覆っていきます。
それが完了したら、今度は、塗料を吹き付ける前に「ミッチャクロン マルチ」を使用して、機材に吹き付けていきます。
これを使う事で、金属面に対しても、強力に塗膜が接着されますので、必ず使用してください。
ミッチャクロン塗布して30分程度経過したら、サフェーサーを吹き付けていきますが、サフェーサーは下地となり、重ね塗りをして、硬化後に#600〜#2000でサンディングをして、綺麗に面を馴らしてください。
それが終わったら、今度は塗料を吹き付けますが、今回は、シルバーで行います。
この工程も前回同様に、シルバーを薄く何度も吹き付けていきます。
一気に塗らず、適度に離しながら、薄く薄く全体に吹き付けて、一度塗ったら乾かして、また塗って乾かしてを3〜4回繰り返していきます。
これが終わったら、今度はクリアーを吹き付けて完成です。
塗装を保護する為にも、クリアーは吹き付ける回数多くして、厚めに吹き付けて下さい。
更にクオリティーをあげるなら、この後サンディングになりますが、ここはかなり繊細なので、初心者の方にはあまりオススメできません。
削りすぎてしまったりしてしまえば、元も子も無いですからね。
最後にホイールをはめて完成です。
ちなみに、ボディーの傷等の塗装をしたいと考えている方は、こちら。
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