アイドリング時のハンチングやノッキング、排気ガスがガソリン臭い!エンジンが掛かりずらい、アイドリング不安定の原因、解決方法! クライスラー 外車
本日はアイドリング時の不安定について、最終章ともいうべき話をしていきたいと思います。
これまでアイドリングに関する話は、他のページでも、いくつも話をしてきました。
アイドリング部分に間接的に関わる問題として述べてきましたが、今回は直接関わるぐらいの話をしていきたいと思います。
まずは、ノッキングについて。
低速時に踏み込んだりするとノッキングを起こしたり、踏み込んだ時に、エンジンから「カラカラ」って音がしたら、ノッキングしている証拠とも言えるんではないかと思います。
このノックセンサーは、ノッキングを感知して、コンピューターで点火タイミングを自動調整するもの。
ノッキングは低回転時は短期的に見れば問題はないようですが、高回転時のノッキングや強いノッキングが頻繁に起き始めると、エンジンにとても負担が掛かったりするので、最悪ガスケット抜けを起こしたりして、オイル漏れを誘発します。
そしてノックセンサーの位置なんですが、インマニ外して、インジェクターも外して、ブロックの真ん中に付いているんです。
これ外すなら、ラジエター液も抜いて、腰上オーバーホール一歩手前まで、ばらさないといけないので、プラグ交換時に一緒にやるといいと思います。
インマニ等の外し方については、他のページで紹介しているので、割愛します。
アイドリング時にハンチングしたり、突然、失火したり、オイル下がりのような排気ガスが白煙になる場合について。
結論から言うとPCVバルブになるんですが、このバルブは、ブローバイガスを再度インマニに送り込んで燃焼させ、壊れるとクランクケース内に流入したブローバイガスが外に排出されないので、ケース内の圧力が高まり、結果としてガスケット抜けを起こしたり、オイル漏れの原因になります。
ケース内の圧力が逃げられないので、当然オイルが早いペースで汚れていきます。
「最近交換したばっかなのに、すでにオイルが汚れている・・・」というのであれば、疑った方が良いかもしれません。
この商品は、新品の時は、軽く振るだけで中で「カシャカシャ」いうんですけど、壊れた時は、音がしなかったり、何か鈍っている感じがしますので、結構解りやすいと思います。
PCVバルブの点検方法として、ブローバイガスのホースが潰れていたりすると、故障している事が一目で分かります。
そもそも、PCVバルブは、
アクセルを踏むと、インマニに空気も送られるので、正圧になり、
つまり、バルブが閉じ、
アクセルを閉じると、インマニに空気が送られないので、負圧になります。
つまり、バルブが開きます。
これが何らかの原因で固着すると、エンジンオイル漏れなどに直結するんですねー。
PCVバルブの位置は、これもインマニ外さないと、かなり辛いかもしれません。
なので、インマニを外して、アクセスします。
配管を外したら、ディープソケットのM24を使用してバルブを外します。
ちなみに、PCVバルブは消耗品で、38000qで交換する様に記載されています。
締め付けトルクについては、7Nmです。
アイドリング時のハンチングと、排気ガスがガソリン臭い場合について。
パージバルブは、ここです。
キャニスターパージバルブ、もしくは、パージソレノイドって言うんですが、これは、ガソリンタンク内に溜まった気化したガソリンをエンジンに送りこみ燃焼させるものです。
これは普段、脈を打つような動作音があるんですが、故障すると、動作音が無くなります。
この原因が、経年劣化もそうですが、ガソリンタンク→EVAPキャニスター→パージバルブ→インマニという流れで気化したガソリンが送られてくるんですが、EVAPキャニスター箇所が壊れて、黒い粒子のようなものがパージバルブ内を塞いで、故障する場合があります。
この場合、新しいパージバルブにしても意味が無いので、EVAPキャニスターも併せて交換します。
ちなみに、右リアタイヤの上あたりに黒い弁当箱みたいなものがありますが、それがEVAPキャニスターです。
型式は、04578366ACです。
また、ガソリン満タンにした後にエンジンが掛りずらかったり、エンストしてしまう場合についても、EVAPキャニスターとパージバルブが関係している場合があります。
キャニスターやパージバルブが詰まったりすれば、ガソリンタンク内の圧力が上手く抜けないので、タンク内の圧力は上昇して燃料の調整が上手くいきません。
その結果として、アイドリング不調やエンストを引き起こしてしまいます。
ちなみに、キャニスターの点検方法としましては、アイドリングの状態でエンジンをかけて、15分後に一度、燃料キャップを外します。
キャップを再度取り付けて、アイドリング状態で30秒経ったら、また燃料キャップを外します。
この時、「シュー・・・」という吸気音があった場合、EVAPキャニスターのフィルターが目詰まりを起こしています。
「シュー・・・」と言った時に、ガソリン臭くないのであれば、吸気音で、ガソリン臭いのであれば、排気音です。
排気であれば問題はありません。
上記の事からパージバルブが故障すると、ガスが必要以上に濃くなったり、薄くなったりを繰り返すので、結果として排気ガスがガソリン臭くなったり、室内にいてもなんかガソリン臭かったり、ハンチングするので、すぐに解ると思います。
何気にアイドリング不良の原因として、結構あるみたいです。
ちなみに、パージバルブはブラケットに刺さっているだけなので、簡単に外せます。
外す時は、赤い部分を右から左に押し出して、中央を摘まみながら外します。
ホース類は固いので、小さいマイナスドライバーで、ほじりながら外すといいです。