車のアイドリング不調をメンテナンスする方法 エアフロセンサー・スロットルバルブ編 DIY クライスラー300・チャレンジャー・チャージャー 外車
さて、今回はアイドリング不調についてお話をしていきたいと思います。
ある程度の距離を乗っていると、信号待ちなどで、アイドリングが時々下がって、エンストしそうになることありませんか?
日本車等は、とても優秀なので、あまりこのような機会が無いかもしれませんが、アメ車なんかは、結構ありますよね?
最初は、あまり気にならない程度だったものが、段々酷くなっていき、最後にはいつ止まってもおかしくない状況・・・・
これ程、心臓に悪い事はありません・・・
アイドリング不調の原因は、いくつかあって、
・バッテリーの劣化
・オルタネーターの故障
・プラグコードやプラグの劣化
・断線
・エアフロセンサーやスロットルバルブの汚れ
・その他電気信号系の故障等
様々な要因があり、これらを特定するには、CAN-BUS信号等を理解する必要があります。
最近の車の多くは、この信号で車が制御されていて、車内LANの電気制御ユニットが、各分野のパーツに最適な状況を作り出し、信号を送って自動車が走っています。
いわば、シーケンサーのような役割を果たしています。
といっても、これらを全くのど素人が扱うには問題がありますので、これから話をする方法は、機械的なメンテナンスに特化して、お話をしていきます。
ようは、目で見て解るところだけに手をかけるということですね。
まず最初に、アイドリング不調になった時に、一番簡単なバッテリーの検査からしていきましょう。
車の初動は、バッテリーからの電力に依存していますが、エンジンが掛かった瞬間から、オルタネーターからの電力に切り替わります。
バッテリーを検査する事で、オルタネーターの故障なのか?バッテリーの劣化なのか?を最初に判断します。
まず始めに、トランクを開けてバッテリーを探します。
エンジンをかける前の電圧をSynktech MS8233D高精度 デジタルマルチメーター 電流・電圧・抵抗テスターを使用て、計測します。
※ 写真では、上記商品と異なる製品を使用していますが、同等品と捉えて頂いて結構です。
ちなみに、新品のバッテリーでは、12.5〜13Vの電圧になりますが、計測した時に12Vを切るようであれば、劣化していると考えて頂いて結構だと思います。
今回は、大丈夫ですね。
次にエンジンをかけた場合の写真です。
オルタネーターが故障をしていなければ、13.5〜14Vを指します。
しかし、13Vを切っているもしくは、15V付近まで指し示しているようであれば、オルタネーターの劣化・故障が考えられます。
尚、オルタネーターが劣化している場合は、新品に交換することになるので、ある程度の費用が掛かってしまいます。
そして、オルタネーターの劣化が見つかった場合、早急に交換する必要があります。
最終的にオルタネーターが故障した場合、電力を発電する事が出来ないので、バッテリーのみの稼動になりますが、このままの状態で放置すると、どんどんバッテリーが無くなっていき、最後には止まってしまいます。
今回は、オルタネーターは正常のようです。
※ 注意 ここでお話しているバッテリーの検査方法は、簡易的なものと認識して下さい。
通常バッテリーが劣化していても、テスター等で計測すると、問題ない数値を表すことがあります。
本当の意味で、バッテリーの劣化を判断するには、エンジンを作動させない状態で、ライト・ハザードランプ・ワイパー等を始動させ、バッテリーに電流負荷をかけ、その時の電圧の低下具合を確認する事が良いかと思います。
劣化しているバッテリーでは、これらの方法で電圧低下が1V近くあるものもあります。
11V後半〜12V程度を指し示すようであれば、寿命が近いと考える事が得策です。
あくまでエンジンが掛かった状態ではなく、バッテリー単体に負荷を掛けた時の電圧低下を計測する事が肝心です。
バッテリー、オルタネーターによるアイドリング不調ではないので、次に疑うのは、エアフロセンサーやスロットルバルブの汚れ等になります。
今まで普通に走っていたのに、段々と不調になっていったのであれば、この辺が疑わしいですね。
ということで、まず始めにエンジンを止めた状態で、バッテリーのマイナス端子を取り外し、感電やショートを防ぎます。
マイナス端子ボルトの部分をスパナで緩めて、外しておきます。
この時、他の部分に接触しないように注意します。
バッテリーが取れたら、5分ほど放置して放電を促します。
注意:作業完了後、バッテリーをつないだら、通常走っている時の一番高い温度にて、アイドリング設定を行います。
まず始めに、作業完了後バッテリーをつないだら、冷え切っているエンジンを温める為に暖気をして、通常走っている時の一番高い温度まで上げ、その後エンジンを切り、再度マイナス端子を取り外します。
5分ほど放置してから、再度マイナス端子を取り付け、エンジンを掛けて、ECUに学習させていきます。
まずは、20分ほどエンジンを掛けて、電装系は何もつけずに暖気をしたら、更に20分は、ハイビーム・ライト・エアコン(全開)・オーディオ・室内灯全灯・リアヒーター等、ありとあらゆる全て電装品を作動させ、電圧負荷を掛けて学習させます。
低い温度の時にECUに学習させると、通常走行している際の一番高い温度になった時に、アイドリングが不調になります。
そしたら、まず最初にボンネットを開けると、フィルターが確認出来るかと思います。
このフィルターを最初に取り外していきますので、ボルトを緩めホースを取り外して下さい。
フィルターのボルトが取れたら、次は、バンドを取り外していきます。
マイナスドライバー等でくるくると緩めていけば、バンドが緩みますので、緩んだら、ホースを外していきます。
ホースを外す前に、エアフロセンサーのコネクターも外しておきます。
クライスラーはベンツと同じ部品を使っている箇所があり、ATミッション等のメンテナンスでも併用出来るものがあります。
電スロなんかも、ベンツと同じようですね。
ホースが外れるとスロットルバルブが確認出来るかと思います。
まず最初に、ホースについているエアフロセンサーをKURE [ 呉工業 ] エアフロクリーン (170ml) エアフローセンサークリーナー [ 品番 ] 3018 [HTRC2.1]を使って、洗浄していきます。
しかし、このエアフロセンサーは、とても壊れやすいので、少し離れた場所から噴射していきます。
まちがっても、素手で触ったり、何かをぶつけたりしないで下さい。
簡単な事でも破損するそうです。
洗浄ができたら、しばらく乾かすために、埃が立たない場所に保管しておいて下さい。
その間に、スロットルバルブの洗浄を行います。
スロットルバルブの洗浄には、ヤマハ ヤマルーブ スーパーキャブレタークリーナー(泡タイプ) 500ml [HTRC2.1] 90793-40073を使用します。
ここで、注意点があります。
このクリーナーを、直接噴射して洗浄をしているのを見かけますが、この方法を行うと、スロットルバルブの開閉の軸の部分についているグリス等まで取り除かれてされてしまったり、パッキン等に付いたりすると、その部分が劣化したりするので、ウエスなどに吹き付けてから、軸を除いた回りだけを洗浄するようにしましょう。
直接噴射すると、最初は良くなるんですが、短期間で、軸の動きが悪くなったりして、余計にアイドリングが不安定になったりするようです。
特に、ベンツやBMW等の車は、黙っていても日本車よりもメンテナンス費用が高額になりますので、くれぐれも慎重に洗浄された方が得策です。
フラップの部分を指で挙げて、ウエスにクリーナーをつけた状態で、フラップの周りをふき取るとカーボンがびっしり付いている事があります。
これがいたずらをして、アイドリング不調にさせてしまう原因になったりします。
特に電スロなどを使用している車のアイドリング時の開閉は、ものすごく微妙な開き方をしているので、この程度のカーボンであっても不調の原因となります。
ちなみに、電スロで無い場合の車種は、アイドルコントロールバルブ等が付いています。
こっちを洗浄する事になると思います。
最後には、全てを取り付けて終了です。
これでも、アイドリング不調が治らなければ、まずはプラグ系(プラグ系については、こちらのページから。)、その次にPVCバルブやMAPセンサーを始めとする電気信号の部分を疑ってみましょう。
でも、電気信号の故障の際には、車屋さんが持っている診断機が必要になってくるので、DIYでやるには、少し手が終えない状態になっているかもしれませんね。
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